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2022年度の冬も電力需給はひっ迫する?逼迫の背景と電気代高騰・倒産対策を解説!

2022〜2023年の冬も電力需給はひっ迫する!企業がとるべき対策とは?

※この記事は2023年2月15日に最新の情報に更新されました。

2022年6月末、東京エリアにおいて発表された「需給ひっ迫注意報」。政府による節電の呼びかけや電力会社の運用などもあり、最悪の事態を免れることはできた。しかし2022年度の冬は、夏以上に電力需給がひっ迫するといわれている。

2022〜2023年冬のひっ迫状況の厳しさと、電気代高騰・電力会社の倒産リスクに備えて企業が取るべき対応について、電力環境エネルギージャーナリストとして活動し、EnergyShift編集マネージャー・afterFIT研究所研究コーディネーターを務める本橋恵一が解説する。

関連記事:電力需給ひっ迫とは?なぜ起きる?いつまで続く?電気代値上げに備えて法人がすべき対策を解説

 


2022年6月の電力需給ひっ迫の主な原因は「火力発電所の点検・補修」

冬の電力需給ひっ迫に対する懸念について解説する前に、2022年6月末の需給ひっ迫について述べておきたい。電力ひっ迫注意報が発令されたのは、6月27日から6月30日までの4日間だ。

6月27日は関東甲信越地方が観測史上最速の梅雨明けとなり、以降は東京地方の最高気温が連日35℃から37℃と猛暑日が続いた。この影響もあり、2022年6月中の電力需要は過去10年間で最大となっている。

通常、7〜9月であれば、これだけの猛暑日が続いても需給にはもう少し余裕がある。しかし6月末時点では、本格的な夏に備えて定期点検・補修を行い、稼働していない火力発電所が多かった(下図参照)。その結果、十分な電力の供給力がなく、電力需給がひっ迫する事態となった。

通常、7〜9月であれば、これだけの猛暑日が続いても需給にはもう少し余裕がある。しかし6月末時点では、本格的な夏に備えて定期点検・補修を行い、稼働していない火力発電所が多かった(下図参照)。その結果、十分な電力の供給力がなく、電力需給がひっ迫する事態となった。
(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「2022年度の電力需給対策について」


しかし、7月以降は補修中の火力発電所の運転が再開したほか、休止中だった火力発電所も運転を再開させるなど、電力の供給力が増えたため需給ひっ迫の可能性は小さくなった。
また電気料金の値上がりによって様々な場所で節電が行われたことも事態を好転させた。スーパーなどで飲料品の陳列棚の照明が落とされていたり、テレビのニュース番組などで照明を落としていたりする光景は今でもよく見られる。

火力発電所の運転再開、節電の継続。主にこの2つの取り組みによって東北エリアから九州エリアまでの電力供給の予備率が大幅に改善(下図参照)。これによって需給ひっ迫が遠のいた。

スクリーンショット 2022-08-19 19.51.48(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「2022年度の電力需給対策について」


ここで予備率について簡単に説明する。予備率とは、予想される電力の最大需要に対する供給力の余剰分の割合を指す。例えば、900万kWの電力需要に対し、発電所からの供給力が1,000万kWの場合、予備率は10%となる。

予備率は、通常であれば8%以上あるのが望ましい。予備率が3~5%の場合に需給ひっ迫注意報が出され、3%を下回る場合に需給ひっ迫警報が出される。2022年は「10年に一度の猛暑」といわれており7月分の予備率は3.7%だったが、前述の取り組みもあり、ひっ迫の事態はなんとか免れた。

 

2022〜2023年の冬は日本各地で電力の予備率が不足する

それでは、2022年から2023年にかけて、冬の電力予備率はどうなっていくのだろうか。2022年11月1日時点では、2022年12月〜2023年3月までの予備率は以下のように想定されている。

厳寒期の需要に対する予備率

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁「2022年度冬季の電力需給対策」


2022年7月の発表では、北海道・沖縄エリアを除く全国のエリアでは、2023年1月の予備率が2%を切っている状況だった。しかし復旧見込みの火力発電所が増えたこと、今後さらに休止中の火力発電所を再開すること、前もって電気を公募したことで供給力を確保し、上図まで予備率は改善されている。

これだけ改善されたなら大丈夫そうにも思えるが、安心はできない。2022年3月に需給ひっ迫警報が発令されたが、これは3月としては異例の厳寒で、降雪量も多かった。さらに3月16日の福島県沖地震によって東北・東京エリアの火力発電所が被災したことで発電量が一気に減少し、電力需給がひっ迫したのだ。

2023年1〜2月も2022年同様、厳しい寒さが続くと言われている。そのため想定よりも需要が増加する可能性はゼロではない。また火力発電所の稼働が増えたが、これらは老朽化が進んでいるものが多い。事実、2022年12月1〜12日の間に、故障などで火力発電所の稼働が停止するケースは200件にも上っている。

運転を再開する予定の火力発電所も老朽化のために休止していたものである。運転再開後、震災のように何かしらのトラブルによって火力発電所の計画外停止が起こりうるのだ。そうなると、電力需給が一気にひっ迫することとなる。

 

節電ポイントの活用で、需給ひっ迫対策だけでなく電気料金も抑えられる

blog0822-002-8002022〜2023年の冬にかけて、火力発電の供給量は増える見込みだ。それでも需給ひっ迫リスクに備えて、積極的に節電を行い、少しでも需要を減らす必要がある。

そこで政府が発表したのが「節電ポイント」だ。詳しくは「【図解】節電ポイントとは?法人にメリットはある?仕組みや注意点を解説!」で解説しているが、企業などの法人(50kW以上の高圧電力を使っている事業所)が電力会社の節電プログラムに登録するだけで20万円分の節電ポイントが付与され、節電状況によっては、さらにポイント還元やキャッシュバックが実施される。

節電した結果得られるのが20万円というのは、少ないと感じる人もいるだろう。だが電気料金は値上がりしており、冬はさらに高騰する見込みだ。そのため、節電すれば光熱費を安くでき、さらに2000円ないし20万円が戻ってくることとなる。考え方によっては非常に有益な取り組みであるといえる。オフィスの節電方法については「【すぐできる】法人・企業の電気代削減・節電方法を徹底解説!(オフィス編)」で解説している。

今のところ、極端な節電要請は予定されていない。しかし極端な厳寒となり、多くの発電所が計画外停止する事態となれば、電力の供給力が大幅に不足してしまう。そうなった場合の最終手段として、計画停電が実施される可能性もゼロとは言い切れない。その事態を避けるためにも、日頃から節電する必要がある。

関連記事:【2023年決定版】工場の電気代削減・節電方法を徹底解説!
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電力需給ひっ迫により、電気代高騰・電力会社の倒産のリスクがさらに高くなる

電力需給ひっ迫は、大規模停電のリスクを高めるだけではない。電力卸市場に出回る電力量も減少するため、電力の市場価格が高騰してしまうのだ。2022年6月末の需給ひっ迫の際、東京エリアではそれまで1kWあたり20円前後だった市場価格が200円/kWまで値上がりした。予備率から考えても、冬のひっ迫時には市場に出回る電力量はさらに減少すると考えられ、その分だけ市場価格は値上がりする見込みだ。

ほとんどの電力会社はJEPXから電力を仕入れて需要家に供給しているが、JEPXの市場価格は30分ごとに変動する。しかし、一般的な電気契約のプランは電気料金の単価が固定されているため、市場価格をタイムリーに反映できない。現状では月ごとに大幅な値上げを行う必要が生じるが、その際、ほとんどの電力会社が価格の参考にするのは前月のデータだ。

燃料価格の高騰が続く現在において、前月の数字をもとに電気料金を値上げをしても、今月のJEPXの市場価格の方が高かった、というケースも発生している。赤字が続くと事業の継続が困難になり、倒産や事業撤退、一方的な契約解除が発生してしまう。現状、多くの電力会社が新規受付を停止しており、契約を受け付けている会社も、一般的な契約プランの場合は通常よりも高額な電気料金を提示している。

電力会社の契約先が見つからない場合、一時的に最終保障供給契約を結ぶ必要が生じる。これまではラストリゾート契約ともいわれた最終保障供給だが、2022年9月1日より料金体系が変更され、電気料金が大幅に値上がりすることが決まっている。最後の受け皿だった最終保障供給が大きく値上がりする今、一般的な電気契約プランの継続は、非常にリスキーになりつつある

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市場連動型プランなら、電気契約の解除や電気料金の値上げリスクを軽減できる

電気契約には、月ごとに電気料金が見直される一般的な契約プランとは別に、JEPXの市場価格に合わせて電気料金が決定する「市場連動型プラン」という契約形態がある。

市場価格は「気象条件」「電力需給状況」「燃料価格」で電気料金が決まるため、晴れなどで太陽光発電の導入量が増えたり、電力需要が少ない時間帯の場合は、一気に値段が下がる。市場価格が0.01円/kWとなることも珍しくない。その市場価格に、電力会社の運営費や託送料金を上乗せしたものが市場連動型プランの電気料金となる。

市場連動型プランのメリットは、条件によって電気を安く使えるだけではない。料金に運営費も含まれているため、電力会社が赤字になることがなく、電力契約を打ち切られて電力難民になるリスクもほとんどないのだ。電力ひっ迫時には電気料金が高くなるものの、ピークを避けるなど使用する時間帯を意識すれば、価格高騰リスクも軽減できる。

詳しくは「【図解】市場連動型プランとは?電気料金が安くなる?わかりやすく解説!」で解説している。

 

しろくま電力の市場連動型プランは電気代削減・脱炭素を手厚くサポート
まずはかんたんお見積もりから

しろくま電力では、高圧・特別高圧の法人向けに市場連動型プランを提供している。新電力ネットが実施した販売量増加率ランキングでは第3位を獲得。2022〜2023年にかけてお問合せ件数は約40倍に増加している(出典はこちら)。

しろくま電力では、翌日の市場価格を、毎日午前中にメールで共有。これによって、市場価格の高騰が見込まれる際には、従業員に在宅勤務を促したり、工場の稼働を減らしたりでき、電気代の節約をサポートする。個別での相談にも対応可能だ。

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以下は、実際にしろくま電力の市場連動型プランを導入した企業様の声だ。

お見積もりについては、他の電力会社や最終保障供給を契約した場合の電気代との比較もできる(比較を希望した法人のみ)。年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代を算出するため月ごとの料金比較も可能だ。以下は、レポートとお見積書の例である。

しろくま電力のお見積書とデイリーレポートの例。しろくま電力は翌日の各エリアの市場価格を毎日午前中にメールで共有。これにより、市場価格の高騰が見込まれる際には、従業員に在宅勤務を促したり工場の稼働を減らしたりでき、電気代の節約をサポートする。個別での相談にも対応可能だ。  お見積もりについては、他の電力会社や最終保障供給を契約した場合の電気代との比較もできる(比較を希望した法人のみ)。年間のお見積もりだけでなく、毎月の電気代を算出するため月ごとの料金比較も可能だ。


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